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論文作成の手順   
1 大まかな課題[テーマ]を決める  
何々について知りたい、調べたい、という素朴な疑問や好奇心が大切です。
最初はあまり限定せずに幅広いテーマ設定が好ましい。  

2 選んだテーマについてどのような研究がこれまでなされてきたかを調べる。
=文献調査
文献とは何か  図書や論文のことで、図書には単著・論文集・講座もの・自治体史などがあります。論文にも専門的な研究論文と雑文・史料紹介・エッセーなどがあります。 
※本にも専門書・一般書(叢書・新書・文庫)などの区別があり、最初は一般書を読んで知識をつけ、その上で専門書や論文を読みましょう。
いくらすぐれた文学でも、現代小説は近世史の文献にはなりません。またおもしろ歴史の「なんちゃって」歴史書に注意しましょう。
論文にはweb上でPDFで公開されているものもあり、グーグル・ヤフ ーでの検索も侮れない。
① 辞書・入門書の類を調べる。
 歴史辞書・事典  国史大辞典 吉川弘文館 1979-1997 全17冊
          日本史大事典 平凡社 全7巻 1992~1994
          日本歴史大事典 小学館 全4巻
 特殊な辞書・事典 日本女性人名辞典 日本図書センター
          戦国人名辞典 吉川弘文館
          国書人名辞典 全5巻 岩波書店 索引あり

 通史・概説を読む

日本の時代史 全30巻 吉川弘文館 近世編13~17 
13天下統一と朝鮮侵略  池享/14江戸幕府と東アジア  荒野泰典/15元禄の社会と文化  高埜利彦/16享保改革と社会変容  大石 学/17近代の胎動  藤田 覚
日本の歴史 全26巻 講談社 15巻 織豊政権と江戸幕府  池上裕子/16巻 天下泰平  横田冬彦/17巻 成熟する江戸  吉田伸之/18巻 開国と幕末変革  井上勝生/19巻 文明としての江戸システム  鬼頭 宏/ 第20巻 維新の構想と展開  鈴木淳
日本近世の歴史 全6巻 吉川弘文館 1天下人の時代 藤井讓治著/2将軍権力の確立 杣田善雄著/3綱吉と吉宗 深井雅海著/4田沼時代 藤田 覚著/5開国前夜の世界 横山伊徳著/6明治維新 青山忠正著
日本の近世 全18巻 中央公論社 1991年 1巻  世界史のなかの近世  10巻  近代への胎動
2巻  天皇と将軍      11巻  伝統芸能の展開
3巻  支配のしくみ     12巻  文学と美術の成熟
4巻  生産の技術      13巻  儒学・国学・洋学
5巻  商人の活動      14巻  文化の大衆化
6巻  情報と交通      15巻  女性の近世
7巻  身分と格式      16巻  民衆のこころ
8巻  身分と格式      17巻  東と西江戸と上方
9巻  都市の時代      18巻  近代国家への志向 
新しい近世史 全6巻 新人物往来社 1 国家と秩序 山本博文編/2国家と対外関係 曽根勇二, 木村直也編/3市場と民間社会 斎藤善之編. 4村落の変容と地域社会 渡辺尚志編/5 民衆世界と正統 岩田浩太郎編
新体系日本史 山川出版社 15宗教社会史 / 4政治社会思想史/1国家史/12流通経済史/16教育社会史/3土地所有史/11産業技術史 /6都市社会史/2法社会史
日本史リブレット 山川出版社 日本史リブレット人  51徳川吉宗 日本史リブレット  41対馬からみた日朝関係ほか 

 基本的な論文集を調べる

日本史講座 全10巻 東京大学出版会 2004〜5年 5近世の形成 6近世社会論 7近世の解体
講座日本歴史 全13巻 東京大学出版会 1984~85年 5〜6近世
岩波講座日本通史 全25冊 1993年 岩波書店 10~14巻 近世
岩波講座日本歴史 全22巻 1975〜73 岩波書店 3次 9〜13近世 

  
② 各種オンライン・データベースで検索して文献を調査する。
国立情報学研究所 学術系コンテンツサービス
http://www.nii.ac.jp/service/general/
⇨GeNii[ジーニイ]論文・本などをキーワードから横断的に探せる
⇨CiNii[サイニイ]
CiNii Articles - 日本の論文をさがす
CiNii Books - 大学図書館の本をさがす
国立国会図書館 蔵書検索・申込システム
⇨NDL-OPAC  http://opac.ndl.go.jp/
 図書等→詳細検索  雑誌論文→雑誌記事検索 
※ウェブ検索では、「江戸のみかん」について知りたいなら、「江戸 みかん」「近世 蜜柑」などと半角スペースをはさんで、ひらがな・漢字、さまざまな表現で入力・ 検索しましょう。
※国立国会図書館の登録利用者になると遠隔複写サービスを個人で受けられ、文献取寄せに便利(有料)。また大学図書館もこのサービスがあります。
③ 近くの大きな図書館の蔵書検索で、すぐに見ることのできる図書や雑誌を確認し、メモかコピーをとる。
※他大学の図書館の場合は、手続きが必要です。CiNii Books 参照。また大学では本が教員の研究室や 共同研究室など図書館以外のところに配架されている場合ずあり、行ってもすぐ見ることができない場合があるので、なるべくなら公立の県立図書館や大都市の市立図書館を利用すべきです。
④ 書誌(ある主題に関する文献目録)や文献索引(文献の情報を探しやすく配列した目録)をさがす。なるべく新しいものがいい。
※歴史学関係の文献目録(新作)---東京大学史学会『史学雑誌』に掲載。
5月頃に「回顧と展望」という過去一年の研究状況紹介の特別号がでています。これは時代・分野別に研究が紹介されているので便利です。
⑤ すでに入手できている文献の、「注」や「参考文献」リストから芋づる式に探す。新しいものから古いものへ。

3 文献リストを作成する。
 年代順またはテーマ別に配列。出版年や出版社、本の場相は頁もお忘れなく。
 ⇨卒業論文の「注」に必要になるので、最後にあわてないようにしましょう。

4 文献を読む。
※読み方 
文章の課題(問題としていること)は何か/作者がいいたいことが何なのか/そのいいたいことの根拠(出典・史料)は何なのか/その論理は正しいか…批判的に読む。
1度目は通して読み、2度目は重要なところに線を引くか、メモを取りながら、あるいはパソコンにうちこみながら読む。重要な部分はコピーをとり、 出典を記入しておく。
5 文献に書かれていることを整理する。=研究史
あるテーマに対して、どのように研究が進んできたか。対立点はなにか。どこが 不十分なまま残っているのかなど。

6 卒業論文のテーマをしぼり、題目を決定する。

 
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